多発性硬化症という病気をご存じだろうか。神経細胞を覆う部分に傷ができることで起こる脳と脊髄の障害である。神経機能の低下、衰弱や麻痺症状を起こすが、現状では正確な原因は不明で、治療法もほとんどない。数か月から数年にかけて再発と回復が交互に起こったり、回復せず病状が徐々に進行していく場合もある。セルマ・ブレアの場合は、米メディア『People』の参考記事内インタビュー動画を見ると、話し方が多少ゆっくりでろれつが回っておらず、杖を持って身体を支えていることがわかる。
セルマ・ブレアといえば、米映画『ヘルボーイ』のヒロイン役を始め、1990年代から2000年代のハリウッド映画にて活躍していた女優だ。2010年から2012年まで付き合っていたファッションデザイナー、ジェーソン・ブレイクとの間に産まれた息子のアーサーは今年で8歳になる。
【女優セルマ・ブレアの現在】「これが私の最高の状態、私たちがここにいる今を受け入れます」
セルマ・ブレアは、以前から公式SNSでプライベートをオープンに語っている。彼女は自身の病気の症状やアーサーの成長についてこのように捉えている。
母として強かろうが強くなかろうが、この子が私を必要とし求める限り、一緒にいたいと願っています。これが私の最高の状態なのです。彼が学校に行ったり成長することを寂しいとは思いません。私たちがここにいる今を受け入れます。秩序だっていないこの日々を受け入れます。今は、昼夜を問わずこの子と笑わなければいけないという希望があるのです。そして私が回復した時には、自分が達成した全てのことをもっと心地よく感じるでしょう。
セルマ・ブレア公式インスタグラムの8月29日の投稿から
息子とともに(埋め込み画像は『selmablair 2019年8月29日付Instagram』から)
【女優セルマ・ブレアの現在】 最も自分を誇りに思う瞬間は、息子の自慢の母でいること
セルマ・ブレアは、多発性硬化症と診断されたこの1年間について、息子が「(彼女に起きる)たくさんのことを見て、耐えなければいかなかった」と語った。しかし同時に、アーサーは母の症状のことをネガティブには捉えていないようだ。
彼はこう言ったのです「ママは病気じゃない。ママは勇敢なんだ」と。これなんです。この人生だけが私たちが得られるもの。私の病気は悲劇ではなく、むしろ私自身に「自分と息子のお手本となるような生き方をするのよ」と言い聞かせているのです。
米メディア『People』のインタビューにて
最近になって、セルマ・ブレアは息子が彼女の学校訪問を喜んでいることを知って驚いたという。
彼は「ママが学校に来るのが大好きだよ、だって子供たちを笑わせて、彼らの質問に全部答えるんだもん。」と言うのです。私の歩き方や話し方が特徴的であることを子供たちに説明するのですが、アーサーがそれを自慢に思っているとは知りませんでした。『きっと恥ずかしい存在よね』と思っていたのに、彼にとってそうではないと知ったのは、これまでで最も自分を誇りに思う瞬間の一つでしたね。
米メディア『People』のインタビューにて
(画像は『selmablair 2019年6月1日付Instagram』のスクリーンショット)
参考記事:【PEOPLE】Selma Blair Shares Post About Her Son Getting Older Amid MS Journey
https://people.com/parents/selma-blair-shares-post-son-getting-older-amid-ms-journey/