2019年に放送された米HBOのドラマシリーズ『ウォッチマン』でアンジェラ・エイバーを演じたレジーナ・キング。劇中での彼女の物語の鍵となっている米オクラホマ州タルサ市での黒人の殺害シーンは、1921年にタルサ市グリーンウッド地区で実際に起こった事件である。『Tulsa race massacre(タルサ人種虐殺)』と呼ばれるこの事件では、2日間にわたり暴徒化した白人が黒人住民を襲撃し、死者数は300名にのぼったと当時推測された。
現在、アメリカ全土を始めとし、全世界で『Black Lives Matter』の活動が広がっている。人種間の長年の問題が重要な局面を迎えた中、レジーナ・キングがこの運動に関するインタビューに答えた。その際のコメントをピックアップする。
【Black Lives Matter】レジーナ・キング「アメリカだけでなく、アメリカの黒人を応援してくれていることに希望をもらう」
この苦しみのなかでも楽観視することを忘れないようにしているわ。他国の人たちが黒人を一生懸命応援してくれるのを見たのは私の人生で初めてなんだから。イタリア、ドイツやその他の国の人たちが『Black Lives Matter』と書かれたサインをもって膝をついているのよ。
多くの場合、アメリカは他国を助けにいく役目を担っているけれど、その他国がアメリカだけでなく、アメリカの黒人を応援してくれていることに希望をもらうの。
【Black Lives Matter】レジーナ・キング「『ウォッチマン』を見たことで、学校で学んだアメリカの歴史の間違いに気づいた」
エンターテイメント性だけでなく社会性もある作品に参加できたことは本当に光栄なことよ。『ウォッチマン』の前には『Seven Seconds』や『American Crime』に携わったけど、これらの作品もこのテーマを扱っていた。そのなかでも『ウォッチマン』がユニークなのは、視聴者に歴史を伝えながら恋愛や警察の暴力といった内容にも触れることができたことね。コメディやエンタメの要素もあるこの作品は、これまでになかったタイプのドラマだと思う。
(多くの人が学校でタルサ人種虐殺について学ばないという話の後で)私は『ウォッチマン』で演じる前からこの事件のことを知っていた。私の母は教師なの。私がこの事件のことを学んだのも学校ではないわ。
今はすぐに検索することができるから、もし人々が検索をしてくれればタルサだけでなくローズウッドやアーカンソー、フロリダでも同じような事件が起きたことがわかる。この作品を見たことで、学校で学んだアメリカの歴史の間違いに人々が気づいたのね。実際に起こったことから目を背けていたら、それがアメリカの一部になってしまった。タルサ人種虐殺のことを知らなくても、この事件が起きたから今私たちはここにいるの。
参考記事:Global Support for Black Lives Matter Gives Regina King Hope – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=2tSejiYx5_g
(画像は『iamreginaking 2019年4月17日付Instagram』のスクリーンショット)