【昇給率41%に成功し学生ローン完済】アジア系アメリカ人女性が歓喜のダンスに込めた思い

【昇給率41%に成功し学生ローン完済】アジア系アメリカ人女性が歓喜のダンスに込めた思い

多くの人が通る高等教育機関への進学という進路。日本同様にアメリカの大学の学費は比較的高く、現在も上昇傾向にある。名門私立校であれば年間約300万円する学費や生活費は家族の負担となり得る。アメリカと日本の学生の違いの一つとして、学生ローン利用者の数が挙げられる。日本では学費の支払いを親族がサポートすることが多いが、アメリカを始めとする欧米では学生ローンを利用し、卒業後に本人が返済を行うのが一般的だ。

今年8月6日に、韓国系アメリカ人女性がYouTubeに投稿した動画が話題を呼んでいる。学生ローンの完済を祝して作成した遊び心溢れる動画だが、字幕にはそれまでの道のりが赤裸々に綴られている。一人の女性が「アメリカ人」、「アジア人」、「働く女性」といった様々な立場で経験した苦悩や学びを字幕の抄訳を通じてシェアしたい。

(埋め込み映像は『Caitlin Boston 2019年8月6日付YouTube』から)

【昇給率41%に成功し学生ローン完済】第一章:どんな状況でも迫りくる学生ローンの支払いと父の死

「友達、家族、そして私の学位が役に立たないと思っていた家族の友達もこんにちは。今日をもって、学生ローンを完済しました!!

つまり、大学と大学院分の学費1570万円に利子がついた2370万円全額を払い終えたのです(そう、800万円は利子なんです)。全て自分だけでやりきりました。

学生ローンも家賃も食費も家族からは一切支援を受けていません。一切です。どうやって払っていくべきかのアドバイスも受けていません。

月額16万円の学生ローンを支払う期限を迎えた時、父に助けを求めましたが、私を助けられる人を誰も知らないから無理だと言われました。自分で対処するしかなかったのです。

今でも彼に助けを求めたことを悔やんでいます。彼が借金を抱えていたことを知っていたからです。

ですが、わたしはやり切りました。全て自分で考えて対処し、もう誰かにお金を払ってもらったり、どうにか経済的に助けてもらえるようには頼みませんでした。つまり、家賃を彼氏に払ってもらうこともなければ、光熱費や携帯料金もです。見知らぬ親切な人も宝くじにあたることもです。

自分だけで厳しかったですが、やりきりました。なぜなら、私がボスだからです。なんでそう思うかですか?

私は一度も返済期限に遅れたことはありません。そしてこの10年間、一年で4週間以上の休みをとったことはありません。

父が自殺をした時も、私の犬が死んで、家族が崩壊し、母が脳卒中を起こした時もです。全て6か月の間に起きました。そう、全て学生ローンを支払っている最中に起こったのです。

なぜなら、借金はあなたが何を乗り越えているかなんて知ったこっちゃありません。ただ払えと要求するだけなんです。

ですから、馬鹿げた労働観と一切の運のなさ、そして*シスジェンダー、健康な身体、大学院の学位をもつ恵まれた私がここに宣言します。

(だって考えてみてください)私は自由なんです。めちゃくちゃ自由なんです!」

*シスジェンダー:生まれたときに診断された身体的性別と自分の性自認が一致し、それに従って生きる人のこと

【昇給率41%に成功し学生ローン完済】第二章:経験者からの助言「昇給を狙うなら同僚に「それ以上かそれ以下か」と質問して」

「まだ終わりませんよ。このピチピチのスパンデックスは止まれません。私が学生ローンを支払うのに一番役立ったことをお伝えしたいのです。

本当に、誰もの経済的状況を向上できます。危機的な借金がなくてもです。

これです:同僚にいくら稼いでいるか聞いてください。それだけです。

特にあなたが女性なら、給料が十分に支払われていない可能性を考えてください。あなたの仕事はそれがいくらかつきとめることです。

なぜなら2019年になっても、女性は男性が106円稼ぐところを85円しか稼いでいないのです。そして、有色人種の女性はさらに低いのです。

ですから、あなたの同僚にいくら稼いでいるか聞くのです。特に男性の同僚に。

少し居心地悪く感じるかもしれません。ですが、それが私が41%の昇給を成しえた唯一の理由なんです。

あなたをお助けするために、これがポイントです:「それ以上かそれ以下か」。あなたの同僚に「〇〇円以上稼いでる?それとも以下?」と聞いてください。

あなたに見合う金額を稼ぎ始めることを心から願っています!」

【昇給率41%に成功し学生ローン完済】第三章:どんな時も「答えを見つけ出して」

「自由に戻ります!すごく気分がいいからです!

そして私には感謝するべき人がたくさんいます!そばに居てくれて彼ら自身の成功で私を鼓舞してくれた素晴らしい友達や、献身的な労働観が成しえることや遊び心やユーモアが強さでもあることを思い出の中でまで教えてくれる父です。

だから私は、今日の学生ローンの支払い最終日をお父さん、今日が72歳の誕生日だったはずのあなたに捧げます。

あなたが私に教えてくれたことをしました。私は答えを見つけ出したのです。

そして、あなたがこの世界を去ってから、あなたとこの借金のことを毎日考えていました。だから、これは私だけでなく、あなたの勝利でもあります。

そして、私たちは今、二人とも自由です。」

(画像は『BuzzFeed News 2019年8月13日付「This Woman Got A Huge Raise And Paid Off Her Student Loans By Asking The “Over/Under” Question」(Picture: Courtesy Caitlin Boston)』のスクリーンショット)

参考記事:【BuzzFeed News】Here’s How One Woman Beat The Gender Pay Gap And Asked For A Raise
https://www.buzzfeednews.com/article/venessawong/woman-pay-raise-pay-student-loans

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