ドラァグクイーン界のカリスマ、ル・ポールや『ル・ポールのドラァグ・レース』キャストが語るドラァグの意味とは

ドラァグクイーン界のカリスマ、ル・ポールや『ル・ポールのドラァグ・レース』キャストが語るドラァグの意味とは

5月には台湾、今月はエクアドルで同性婚を合法化する判決が続けて下されるなど、今月のLGBTQプライド月間が例年にも増して盛り上がっている。米情報誌『NEW YORK MAGAZINE』6月号では、LGBTQプライド月間を記念し、37人のドラァグクイーンが表紙を飾り話題となった。今回選出された37人は全員、米リアリティー番組『RuPaul’s Drag Race (邦題:ル・ポールのドラァグ・レース)』に出演したドラァグクイーン達だ。

シーズン11まで続いているリアリティー番組『ル・ポールのドラァグ・レース』とは

この投稿をInstagramで見る

New York Magazineさん(@nymag)がシェアした投稿

『ル・ポールのドラァグ・レース』シーズン11優勝者のイヴィ・オドリィ (画像は『nymag 2019年6月11日付Instagram』のスクリーンショット)

『ル・ポールのドラァグ・レース』は、世界的に有名なドラァグクイーン界のカリスマ、ル・ポールが司会を務めている。アメリカズ・ネクスト・ドラァグ・スーパースターの称号と賞金10万ドルを目指し、ドラァグクイーン達が勝ち抜き戦を繰り広げる番組だ。煌びやかな姿や、歌に踊りのエンターテインメント、またドラァグクイーンたちの個性豊かな性格が視聴者の注目を集め、現在既に11シーズンまで続いている大人気シリーズである。(日本でもNetflixで視聴することができる。)

『ル・ポールのドラァグ・レース』キャストが語るドラァグとは

この投稿をInstagramで見る

The Viewさん(@theviewabc)がシェアした投稿

左から順に、モネ・エクスチェンジ、ニナ・ウェスト、アドレ・デラノ (画像は『theviewabc 2019年6月12日付Instagram』のスクリーンショット)

華やかな世界に身を置くドラァグクイーンたちも、メイクを落とし衣装を脱げば、男性やトランスジェンダーの素顔が見えてくる。 今回、米トーク番組『The View』に 6月6日のゲストとしてル・ポールが、そして11日に『NEW YORK MAGAZINE』 の表紙を飾った3人のドラァグクイーン、モネ・エクスチェンジ、ニナ・ウェスト、アドレ・デラノが登場した。

『ドラァグとは、ずばりなんでしょうか?』と質問をされたモネ・エクスチェンジは、「アパートを出るときに来ている服やヘアスタイルなど、その日世界に見せたいあなたの姿のことだと思っています。」と答えた。アドレ・デラノは「鎧とも言えます。安全な場所にいなければ、スーパーマンの鎧みたいに、自分を覆い隠すことために使うこともできます。幼い頃に私がそうしていました。」とし、ニナ・ウェストは、「自分の声を届けるためのサブカルチャーアートの形ともいえるし、自己表現の方法だと思います。私たちの声や仲間、そしてコミュニティーを見つけ出す手助けになってくれました。」と語った。

ドラァグクイーンとトランスジェンダーの違いについて聞かれたモネ・エクスチェンジは、「ドラァグの世界を紹介されたばかりの人は、『女の人の服を着ている男の人がトランスジェンダーなのかな』と思うのかもしれない。でも実際は、女性の最も魅力的な要素を表現して、エンターテイメントに生かすのがドラァグクイーンです。トランスジェンダーは女性として人生を生きること。」と言葉を選びながら答えた。

心とからだを大切にしよう (わたしらしく、LGBTQ) [ ロバート・ロディ ]

価格:2,160円
(2019/7/6 15:07時点)
感想(0件)

ル・ポールが語るドラァグは『危険なもの』

6日に同番組に出演したル・ポールは、司会者から「『ル・ポールのドラァグ・レース』がドラァグを有名にしたと思いますか?」と聞かれ、「表面的にはそうだと思います。しかし、 ほとんどの人がドラァグの本当のメッセージをつかむことができていません。」と答えた。ドラァグを『危険なもの』と称したル・ポールは、ドラァグとは「私たちが生きる社会の偽善的な行為の真実を暴くようなものだと思います。社会が考えるリアルでやりがいのあることや、こういった姿でいないといけないというエゴに挑戦するものだからです。』と述べた。

ドラァグは「毎回違った自分を見せられる」と強調したル・ポール。そして、 ドラァグの正しい意味を理解した時に、全ての人にこの言葉が通用すると訴えた――『We’re all born naked and the rest Is drag. (みんな産まれた時は裸で、あとは全部ドラァグである)』

シーズン12の制作中に加え、現在イギリス版も制作中と伝えられている『ル・ポールのドラァグ・レース』。日本でも、毎年開催される東京レインボープライド(今年は6月1日に開催された)や東京各所のパブやラウンジでドラァグカルチャーに触れることができる。

ドラァグクイーン界のカリスマ、ル・ポールや『ル・ポールのドラァグ・レース』キャスト関連作品はこちらからどうぞ!

(画像は『rupaulofficial 2019年3月30日付Instagram』のスクリーンショット)

参照記事:【ABC News】RuPaul on Trump’s Pride Month tweet: ‘Actions speak louder than tweets’
https://abcnews.go.com/Entertainment/rupaul-trumps-pride-month-tweet-actions-speak-louder/story?id=63530696&cid=clicksource_75_null_articleroll_hed

【ABC News】’RuPaul’s Drag Race’ stars breakdown New York Magazine’s ‘problematic’ drag queen ranking
https://abcnews.go.com/Entertainment/rupauls-drag-race-stars-breakdown-york-magazines-problematic/story?id=63630715&cid=clicksource_75_null_articleroll_hed

【New York Magazine 】On The Cover: The Most Powerful Drag Queens in America
http://nymag.com/press/2019/06/on-the-cover-the-most-powerful-drag-queens-in-america.html

海外エンタメカテゴリの最新記事